若いころ結構オーディオに凝っていた。 といっても、そんなに「製品」に金をかける方ではなくて(お金なかったし)、スピーカーのエンクロージャを作ったり、アンプを作ったり...の方の凝りかた。 ま、カートリッジのリッツ線やスピーカーケーブル、ピンコードを変えて、「音が変わった!!」と喜んでいたけどね。 音が変わると喜んでいたなぁ... 我ながらアホだ。
スピーカーは結構な数作った。 アンプも 6BM8、6CA4 何ぞ使って作ったね... 昔は真空管安かったから..今じゃとてもじゃないが作る気がしない。 デジタルアンプを作った方が安上がりで電気も食わないし良いかも。 トランジスタのアンプはキットで組んだくらいだな。
で、先日スピーカーのエッジを張り替えて以来、ちょいとぶり返してきた感じだ。 スピーカーのセットも今も7セットあるし、これ以上増やす必要もない。FE83ENを使ったものを除けば、どれも結構年季が入っているけど。 (ついこの間作った6cmユニットのスピーカーを入れれば8セットだ) 一番気に入っているのはFE83(初代)の7Lの箱に入れてあるスピーカー。 これで、夜の女王のアリアを聞くと最高。
前フリが長くなった、タイトルの「波動スピーカー」、こんなのあるんだね。 色々調べてみたけど結局この構造はわからないみたい。 たくさんスピーカーを作っていた時に円筒の両端にスピーカーユニットをつけた見かけは似ているものを作ったことがある。 ただ、その時は極力エンクロージャが共振しないように、また、左右が干渉しないように作ったから、某メーカーの「波動スピーカー」とは違う。 結局あんまり面白くないスピーカーだったので、ユニットは普通の箱を作って使いまわした。 今も使っている10cmのフルレンジだ。
この某メーカーの「波動スピーカー」はエンクロージャに共振するらしい。 それに、ユニットの背圧もそのままほったらかしみたいだ。 左右の背圧同士がぶつかり合って「ゼロバランス」状態になる、なんてなことが書いてあったが、ありえない。 理論上おかしな話だ。
吸音材に特別な仕組みがあって、波動を発生させるんだそうだ。 「音波」も「波動」なんですけどね... それ以外の「波動」も出すらしい。 ワインの味が変わるそうだ... ここまで来るとちょっとね。 どこかの教祖みたいだ。
あの、知ったかぶりの小○×昭さんが、絶賛したそうだ。 うーむ、ますますうさん臭い。
価格も材料(MDFと紙、FE103Eその他)で、あれは出せないよね~ ま、ノウハウや「波動を出させる素材」(?)や「紙を何層にも圧着したエンクロージャ」にお金がかかっているのかもしれないけど...
でも、「エンクロージャに共振させる」とか言う割に「革張り」なんてのもあるんだね? ちょい不思議。
あとはアンプも細かい仕様が全然書いていなくてわからないが、まさかTA2020-20 あたりのデジタルアンプICじゃないだろうな... (8w+8w だとフィリップスかなんかのデジタルアンプICがあったような気がしたので、検索してみたが出てこなかった) もし、TA2020やヤマハのデジタルアンプ使っているようだど、ボッタクリも良いところだ。 10倍くらいの値段になっているよね。
デザインが「良い」と書いてあったが、私は全然良いと思わない。 ただ、普通のスピーカーとはちょっと違う、ってだけで、格好良いとは思えないけどねぇ。
リッツカールトンホテルが採用したって誇らしげに書いてあったけど、だからなんだ? 単に普通のスピーカーより面白そうだからじゃないのか?
そんなわけで(何が「そんなわけ」なのかは置いといて)、ちょいと作ってみよう。 紙と木でできているそうだから(おお、紙と木なら日本家屋にぴったりじゃん、今気づいた)、全部「紙」で作ちゃお。 ホントは木を切るのが面倒なだけだけど。
ユニットは5.7cmと中途半端なユニット(C57なんちゃらというSLみたいな型番のもの、メーカーもなんにもわからない、8Ω2w)。 これは随分前に壊れたラジカセから外したやつ。
本物は10cmのユニットで直径20cm、長さ40cmの大きさだそうだ。 ということで、直径12cm、長さ24cmで作ってみた。 B4サイズの厚紙が割りと大きさが近い(25.7X36.4cm)。 問題は、厚み。 手持ちにある厚紙(先日エッジの張替えの時型紙を作るために使った)は 0.5mm厚。 本物は2mmあるそうだ。 貼り合わせるのも面倒だし... といって、このままでは強度が問題ありそうだし、厚紙自体柔らかめであんまり共振しそうもない。
そこで、柿渋を塗ることにした。 塗りムラをわざと起こせば木目風に見えるかも...という安易な発想で、柿渋を塗る。 一度乾かして二度塗った。 どうせならと3日かけて三回塗った。 紙を叩くと結構な具合で響く音、なんかいいじゃん。 でも、塗りムラは汚いだけで、木目に見えない...
(ボイド管で自作している人が多いみたいだが、買いに行くのが面倒くさい)
バッフルは本物はMDFのようだが、ダンボール。 ま、なんと安易な... ダンボールを直径12cmで4枚切り出し、2枚はスピーカー用に直径5cmの穴を開け、残りの2枚は直径10cmの穴をあけ、幅2cmの枠を作ってエンクロージャの補強用にした。
バスレフポートは3cm、開口部は直径2.5cm。 エンクロージャの容積がおよそ2.7Lだから共振周波数は100Hz前後。 ただ、このユニットのF0がわからないので、適正かどうかは疑問だ。
さて、筒を作って、接着剤が固まったところで、バッフルを筒にはめ込んで仮組み。 寸法がギリギリなので、接着剤なしでも結構とまる。


こんな感じ。 仮組みで、仕上げはしていないので、汚い。 それにしても色ムラが... 木目に見えねかな~と思ったんだけどね...ちゃんと塗ったほうが良かった。
エンクロージャは柿渋効果で爪で叩くと「カン」と音がする。 強度も大丈夫そう。
鳴らしてみると...なるほど、無指向性という感じで、確かに音像が広がっているかも。 ま、ユニットがそれなりなので、良い音というわけではないが広がりは感じる。 でも、それだけだ。
音の立体感という点ではマトリックススピーカーの方が良い。
バイノーラルマイクの逆だねこりゃ。 スピーカーの開口部を塞いでみるとエンクロージャが共振しているのがよくわかる。(本物はどうなのかよくわからないけど)
モーツアルトのレクイエムを聞いていると横に広がって、大昔(23,4歳の頃)カテドラル聖マリア大聖堂で聞いたコンサートを思い出した。
少し吸音材(ウール)を入れるとややおとなしめの音になった。 もう少し調整してみよう。
今度は本物と同じFE103Eで作ってみるか...
「波動」を発生させるというシート(吸音材?)の秘密は....
でも、そんなもの「発明」できたらノーベル賞もらえるんじゃないのか?
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